《シナモン》

 シナモンは世界最古のスパイスとしても知られ、古代バビロニアの楔形(くさびがた)文字で書かれた粘土板や、古代エジプトの古文書にもその名が記されているほど。

漢方薬としても使われてきたシナモンには、美容や健康にうれしい効能がたくさんあります。
シナモンには、体の冷えを取り除き、血の巡りをよくする成分が含まれています。そのため冷え症(冷え性)や、冷えからくる肩こり・関節痛・腹痛・下痢・月経痛などの痛みにも効果が期待できます。

また、血流がスムーズになり、酸素や栄養が細胞の隅々まで行き届きやすくなることで、肌のシワやくすみ、目のクマの改善や、抜け毛や骨が脆くなるのを予防する効果も得られます。

大手化粧品メーカーの中には、シナモンの美肌効果に着目し、商品開発を研究する企業もあるほどです。

食欲不振や、胃腸のもたれ、胃の痛みなどを改善してくれる芳香性健胃薬としての作用があり、多くの胃腸薬に配合されています。

発汗・解熱作用があり、風邪の予防や初期症状に効果が期待できます。風邪のひきはじめの特効薬として知られる葛根湯や桂枝湯にも使われています。

甘さとスパイシーな香りを併せもつことから、何千年もの間香水や儀式の聖油の原料、さらには媚薬として活用されることも。アロマセラピーでは、感覚を刺激し自信や寛容さを高める香りとされています。